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恋愛におけるタクシーモデル ポン太郎 （『SLニュース』2000年12月号掲載） 。★〃。☆〃。☆〃。★〃。★〃。☆〃。☆〃。★〃。★〃。☆〃。☆〃。★ いよいよ2000年もおしまい。"ミレニアム"と呼べるのも、あと少しになりましたね。しかし、しかし、ミレニアム最後のビッグイベント、それはクリスマスではないでしょうか？ SLニュース読者のみなさんは、クリスマスを誰とどのように過ごされるのでしょう？ 愛する人とすてきな場所でクリスマスを過ごすなんて、何ともロマンチックなお話ではないですか！ミレニアムのこの年に、すてきな人と結ばれることのできた人はよいですよね。そういう人はミレニアムクリスマスこそ、幸せを満喫してくださいね。「好きなあの人」とふたりっきりで過ごしましょう。すてきな場所に行って…。 ああっ、うらやましいです。私には縁がない。私は今年、何人からふられたのでしょう？そして何人諦めたでしょう？友人からは、「よくもそこまで、相手を変えられるなぁ」と言われますが、しかし実際、そうでもしないとやってられないというのが本音です。そしてそれは、私が「恋愛におけるタクシーモデル」を信じているからなのかも知れません。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:.
「恋愛とタクシーにどう関係があるのか？」と疑問をもたれた方がほとんどだと思います。一言で申しますと、恋愛もタクシーも、１対１の関係で成り立つということが言えるでしょう。 では、恋愛とタクシーの関係を、いくつかの例を挙げながら説明してゆくことにします。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:.
好きな人に告白したとき、実は相手にはすでにつきあっている人がいる、ってことがありますよね。これをタクシーで言うならば、タクシーに乗ろうとタクシーに近づき、「乗せてもらえませんか？」と言うと、運転手から、「すでに先客がいるのです」と言われるようなものです。先客がいる場合、その人を目的地まで運んで、再び自分のところまでタクシーが戻ってくるのを待つか、そのタクシーに乗るのを諦めるしかありません。前者を選択した場合、仮にその客を降ろしたとして、自分のところまで戻ってきてくれるという保証はまったくありません。それでも気長に待つか、別のタクシーを探すかは個人の自由ですが、別のタクシーを探す方が（少なくともタクシーについて言うならば）はるかに楽です。自分が乗れなかったタクシーを諦められるかどうかが問題になってくるでしょう。 これは恋愛についても言えるはずで、自分の告白を、つきあっている人がいるという理由で断った相手が、その相手と別れ、さらには自分のところに来てくれるなどという可能性は、極めて低いと思われます。ですから、その人のことを諦める努力をした方がよいように、私は思うわけです。 次に、自分がタクシーに乗ろうとしていても、相手に客を乗せる気がないといった場合もあるでしょう。タクシーに近づき、ドアを開けて自分を乗せるよう頼んでも、運転手が休憩中だったりして、営業するつもりがないような場合です。こんな場合も、タクシーに乗ることはできません。乗車を断られるでしょうから。 恋愛に戻して言うと、自分がアタックしたときに、「今はつきあう気がないんです」と言われるような場合がこれに相当します。 さて、これまでは告白が断られる場合の例を挙げてきましたが、次は告白が受け入れられ、自分を乗せたタクシーが動き始めてからのお話です。 無事に発車したタクシー。しかしここで問題なのが、運転手と客の双方が、目的地やスピードについて同じ認識を持っておく必要があるということです。目的地は恋愛における考え方を示し、スピードはお互いの関係の進展速度を示します。二人のつきあいについての考え方が食い違っていると、その関係はなかなかうまく行かないでしょう。スピードについても同様のことが言え、片方が望む以上の関係をもう片方が要求し、あるいは期待しすぎると、その関係は次第にうまく行かなくなります。運転中に「急げ、もっとスピードを出せ！」と客が頼んでも、運転手からするとそれ以上は安全上不可能だ、ということで拒否することがあるでしょう。それでも客が要求し続けると、もうその客には降りてもらうしかなくなります。客が降りる、つまり恋愛関係の破綻を意味します。 タクシーの中では、乗客も運転手も、ともに快くできるとよいですよね。たとえ道路が混んでいても、互いの心がけ次第で、快適なタクシードライブが生まれるのではないでしょうか。そのためにも、お互いにある程度相手のことを意識しておくことが肝要です。恋愛関係にも同じことが言えるということは明らかです。 せっかくできあがった恋愛関係なら、相手を思いやり、二人でいるときくらいはお互いが快くいられるよう、お互いに努力しましょう！ .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:.
このような例でお分かりいただけましたでしょうか？ちょっと強引すぎる、と思われるかも知れませんね。確かに自分自身でも、タクシーモデルを疑っている部分もあります。しかし全体的に見て、かなりの部分、タクシーモデルを通して語ることができるのではないかと考えています。 かなり強引な議論ではありましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。私が誰であるかは現在そしてこれからの関西SLのために明かすことができませんが、ご意見・ご感想・ご質問などございましたら、編集局の方までお寄せください。 UP:20050309 ◇原稿 |